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永山塗料産業株式会社
 
 













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宮崎県
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塗料について


1.塗料は以下の成分からなります。この成分は、各々の配合バランスを各塗料メーカーが独自に設定している為、塗料の品質は原料(樹脂など)の良し悪しと配合バランスにより決まります。


顔料 塗料の色を形成する部分
樹脂 塗料の主原料
添加剤 塗料の目的などによって添加される成分
溶剤 塗料に流動性を与え、塗りやすくする要素。
水性塗料の場合は溶剤は水であるといえます。



塗料

塗膜になる成分

顔料

不透明塗料
(エナメル)

 

 樹脂 (主要素)

透明塗料
(ワニス・クリア)

添加剤(副要素)

塗膜にならない成分

溶剤


  ※ 上記の表の不透明塗料にはすべて入っていますが、透明塗料(ニス等)には顔料は含まれていません。

   展色剤・乾燥剤・垂れ防止剤などが、上記表の添加剤部分です。


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 <顔料について>

 顔料は、水、油、溶剤などに溶けずそのものが色をもつ粉末固体で、主に塗料の色彩などを形作る成分です。顔料には、着色顔料と体質顔料、機能性顔料の3種類があり、塗料の色を決める顔料は着色顔料と呼ばれ、有機顔料と無機顔料とがあります。

  • 有機顔料‥石油からつくられる合成顔料で、現在は100を越える種類があり、鮮明であらゆる色彩をつくりだすことができます。一部のものを除いては無機顔料に比べて隠ぺい力が小さく、耐候性が劣り、やや高価です。特に屋外では色褪せしやすいという特徴を持っています。

  • 無機顔料‥鉱物顔料ともいわれ、もとは色のついた鉱物やさびなど自然物のものを使用しています。よって顔料の種類が少なく、使える色に制限があります。一般的には隠ぺい力が高く、耐候性や耐薬品性に優れています。有機顔料に比べ鮮明な色が出にくい反面、変褪色が大変少ないという特徴を持っています。
  • 体質顔料‥塗料の中で体質顔料の役割は主として、パテ、サーフェイサーなど下塗り・中塗りなどの肉持ち(塗膜の厚さ)が必要な時に配合されます。それ自身には色もなく、隠ぺい力もありません。セメント系・炭酸カルシウム系の組成物が使われています。
  • 防錆顔料‥金属をさびから守るために開発され、一般に、鉛系、クロム系、亜鉛系、リン酸系など数多くの種類があるが、鉛系のさび止め顔料は鉄面用として効果があります。
  • その他機能性顔料‥メタリック感やパール調、あるいは黄金色などを塗膜に付与するような光学特性を有している顔料です。他にも、磁気テープやテレホンカード類に用いる磁性酸化鉄、導電性塗料に用いる銀粉、ニッケル粉や銅粉、汚染防止用に用いる亜酸化銅、防火用に用いるアンチモン白があります。


顔料の種類

顔料

着色顔料

石油・石炭から合成された高分子の色粉で塗装に色彩を与える

有機顔料

金属を原料としてつくられた色粉で塗装に色彩を与える

無機顔料

体質顔料

鉱物(岩石、粘土)・貝殻を粉砕した粉で
@
塗装を肉厚にし、丈夫にする(骨材)
A
塗装の機能を与える(パテ、サーフェイサーなど)
B
光沢の調整(つや消し剤)などに使われる

機能性顔料

防錆顔料

金属(鉛、亜鉛、クロムなど)を原料として合成された防錆を目的とした粉

その他

その他の機能性顔料として、金属粉顔料金属(アルミ、真鍮、酸化鉄、亜鉛、チタンなど)を粉砕し特殊加工した粉があり
@
塗装に緻密性を与え丈夫にする
A
塗装にメタリック、パール調のテクスチュアを与える


 塗料は、前述のように顔料によって耐候性が異なっています。これは褪色の原因が主に紫外線による顔料成分の破壊によるからです。無機顔料に含まれる酸化鉄や炭素(カーボン)などは紫外線に破壊されにくいため、これを主成分とする赤錆色や黒色は、長期に色相が保たれます。また、有機顔料の耐褪色性は色相、または同系統の色相で顔料の質(つまり価格)によってかなり左右されます。
 全体的には、色相的に彩度の低いくすんだ色が耐候性に優れ、一般的に鮮やかな色は耐候性に劣る=色褪めが早い傾向があります。


顔料の詳細

有機顔料

着色顔料

(赤)パーマネントレッド、(黄)ファーストイエロー、
(緑)フタロシアニングリーンなど

無機顔料

着色顔料

(白)チタン、(黒)カーボン、(茶)べんがら、(朱)クロムバーミリオン、(青)紺青、(黄)黄鉛、(赤)酸化鉄など

体質顔料

炭酸カルシウム、タルク、バライト粉など

防錆顔料

鉛丹、亜酸化鉛、シアミド鉛など

機能性顔料

アルミニウム粉、硫化亜鉛(蛍光顔料)など


〜染料について〜

 ※染料は同じ着色の材料ですが、水あるいは溶剤に溶けて透明な色を与えるものを染料といいます。顔料は前述の通り水や溶剤には混ざるけれど溶けない性質を持っています。


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<樹脂について>

  樹脂とは、塗膜主要素ともいい、塗膜が固まる元になる成分で、この樹脂の特徴が耐候性や柔軟性、耐水性などの塗膜性能を決定づけます。現在では塗料に用いる樹脂のほとんどが石油を原料とした合成樹脂で、よく耳にするアクリル塗料、ウレタン塗料、シリコーン塗料、フッ素塗料などはこの樹脂名のことです。


樹脂の種類一覧

樹脂

油脂類

大豆油、あまに油、サフラワー油、ひまし油など

天然樹脂

ロジン、コパール、セラックなど

加工樹脂

クロマン樹脂、石油樹脂など

合成樹脂

アルキド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂など

ゴム誘導体

塩化ゴム、環化ゴムなど

セルロース誘導体

硝化綿(ラッカー)、アセチルセルロースなど

瀝青質

コールタールピッチ、アスファルトなど



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<添加剤について>


  添加剤は、塗膜副要素ともいわれ、塗料の製造工程中に必要なもの、貯蔵中や塗装作業中、または造膜中に必要なものなど、種類は様々です。またすべての塗料が含有するのではなく、塗装の目的とする機能や用途に応じて少量添加されています。


添加剤の種類一覧

添加剤

可塑剤

塗膜に柔軟性、付着性などの機能を付加する。硝化面に対するジオクチルフタレートやひまし油がこれにあたる。からみ合った樹脂分子間の摩擦を低下させる潤滑油の役目をする

ラッカータイプの塗料、例えば硝化面ラッカー、アクリルラッカー、塩化ビニル塗料など

分散剤、沈降防止剤

顔料の分散をよくし、容器の底に沈殿するのを防止する添加剤

ほとんどのエナメル

乳化剤、増粘剤、消泡剤

エマルションを塗料化するときの安定剤で、塗料の粘度や流動性を調整する

合成樹脂エマルション塗料、水溶性塗料など。消泡剤は溶剤型塗料にも有効

防カビ剤、防腐剤

エマルション塗料が貯蔵中に腐敗するのを防止したり、地下室、浴室など湿気の多い場所に塗ったとき、塗膜にかびや微生物の繁殖による汚れ、塗膜の崩壊を防止するための薬用の役目をする

合成樹脂エマルション塗料など

皮張り防止剤

塗膜の乾燥機能が酸化重合型の塗料を保管中、表面に皮が張るのを防止する添加剤で、加えすぎると乾燥が遅くなる。弊害が大きい添加剤である

油性塗料や油変性アルキド樹脂塗料、例えばフタル酸樹脂エナメル、合成樹脂調合ペイントなど

乾燥剤(ドライヤー)

酸化重合型の塗料に加えて、乾燥を早める作用をする。過剰添加は皮張りやちぢみの原因となり、耐久性も低下する

油性塗料や油変性アルキド樹脂塗料など

たれ防止剤

はけ塗り、ローラ塗り、スプレー塗装などでたれる現象を防止する。加えすぎると逆に塗膜の平滑性が失われる

厚塗りを必要とする塗料。例えば、重防食用途のタールエポキシ樹脂塗料や、外壁用途の厚付け仕上塗材など

つや消し剤

塗膜の表面のつやを調節する。つや消し剤が乾燥時に塗膜の表面に浮いて塗膜の平滑さを失わせ、つやを消す働きをする

硝化面ラッカーやポリウレタン樹脂塗料など

その他の添加剤

特殊機能付与を目的とした添加剤。帯電防止剤、導電剤、難燃剤、落書き防止剤など

特殊機能性塗料。例えば、汚染防止塗料、張紙防止塗料、示温塗料など



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<溶剤について>


溶剤とは、樹脂類の溶解(希釈)に使用されるもので、これ自体は蒸発して塗膜とはなりません。塗装作業では、塗料を適正な粘度に調整したり、仕上がり性をよくしたりするためなどに使用されます。水で薄める物を水性塗料、強いシンナーを使用するものを強溶剤塗料、塗料用シンナーを使用するものを弱溶剤塗料と呼びます。

 シンナーとは、蒸発速度や溶解力を考えて数種類の溶剤からなる混合物です。塗料用シンナー、ラッカーシンナーのほかにも、ウレタン・シリコンなどさまざまな種類があります。相性の会わないものを混ぜてしまうと、塗料が使えなくなったり、塗膜性能に悪影響が出たりすることがあるので、希釈するシンナーの種類や割合など注意が必要です。


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